最低賃金の目安制度に関する動きです。厚生労働省は2026年10月16日、審議会等のページとして「中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)」および「中央最低賃金審議会」を新着情報に掲載しました。社労士や人事労務の担当者にとって、翌年度以降の最低賃金の議論の出発点となる情報が置かれる場所です。

厚生労働省が掲載した2つのページ

今回新着情報に掲載されたのは、次の2件です。いずれも厚生労働省の審議会・研究会等のページとして公開されています。

  • 中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)(2026年10月16日掲載)
  • 中央最低賃金審議会(2026年10月16日掲載)

公表されているのは審議会のページそのものであり、個々の回の議題や配付資料の内訳までは、今回の新着情報の表題からは読み取れません。各回の資料・議事録の有無を含め、詳細は出典をご確認ください。

「目安制度の在り方に関する全員協議会」という名称が示すもの

ページ名から分かるとおり、一方は中央最低賃金審議会の本体、もう一方は「目安制度の在り方」を扱う全員協議会として、別々のページで整理されています。最低賃金法に基づく地域別最低賃金の改定は、中央最低賃金審議会の議論を経て各地方最低賃金審議会での審議に進む流れをとるため、目安制度そのものの在り方を扱う協議会の資料は、翌年度以降の改定の考え方を把握するうえで参考になります。

ただし、今回の掲載内容からは、協議会で具体的にどのような見直し案が示されたか、結論が出たかどうかまでは確認できません。改定額や新しい取扱いが決まったという発表ではない点に注意が必要です。見出しだけを見て「目安制度が変わった」と顧問先に案内してしまうと誤解を招くため、資料本体の確認を前提にしてください。

社労士・人事労務担当者が次に確認すべきこと

実務では、次の順序で確認しておくと取りこぼしがありません。

  • 厚生労働省の該当ページで、開催回・開催日・配付資料・議事録の公開状況を確認する
  • 全員協議会の資料に、目安制度の枠組みに関する論点整理が含まれているかを確認する
  • 自社・顧問先の賃金水準について、現行の地域別最低賃金との差額を改めて点検する
  • 就業規則や賃金規程に定めた賃金額・諸手当の構成が、将来の引上げに耐えられるかを整理しておく
  • パート・アルバイトなど時間給者の労働時間管理と時間単価の算定方法に、誤差が生じていないかを確認する

最低賃金は毎年の改定が実務に直結する分野であり、目安制度の議論は翌年度の引上げ幅の前提にもなります。今回は制度変更の発表ではなく審議会ページの掲載ですが、資料が追加された時点で内容を押さえておくことで、顧問先への説明や賃金改定のスケジュール設計に備えることができます。現時点では、審議の進捗を定期的に確認する体制を整えておくことが実務上の対応となります。