東京労働局は2026年9月28日、東京労働局長が使用者団体と労働者団体に対して、最低賃金の改正と助成金等の支援策の周知を要請したことを公表しました。あわせて同局は2026年9月30日に、東京都最低賃金が10月1日から時間額1,280円になると発表しています。顧問先を支援する社労士・人事労務担当者にとって、改定後の賃金確認と支援策の情報提供を整理する場面となります。

東京労働局長が使用者団体・労働者団体に周知を要請

東京労働局の公表によると、今回の要請は東京労働局長が使用者団体と労働者団体の双方に対して行ったもので、内容は最低賃金の改正と、助成金等の支援策の周知です。同局はその様子をフォトレポートとして掲載しています。

要請先の団体名や要請文の具体的な記載内容、取り上げられた助成金の名称・要件といった詳細については、公表されている範囲を超えて推測できないため、詳細は出典をご確認ください。労務管理の現場では、業界団体や加盟団体経由で最低賃金改定の案内が届くことが想定されるため、顧問先から問い合わせを受けた際に、行政側が団体ルートでも周知を進めている点を把握しておくと説明がしやすくなります。

東京都最低賃金は10月1日から時間額1,280円

東京労働局は、東京都最低賃金について、2026年10月1日から時間額1,280円になると発表しました。最低賃金は、原則としてその地域で働くすべての労働者に適用される制度であり、雇用形態の別を問わず、時間額が改定後の金額を下回っていないかの確認が必要になります。改定の適用範囲や例外的な取扱いの有無など、制度の細部については出典をご確認ください。

社労士としては、顧問先に対して「10月1日以降に支払う賃金」がどの賃金計算期間から影響するのかを整理し、賃金計算のタイミングと齟齬が生じないよう、あらかじめ確認を促しておくことが実務上の論点となります。

顧問先で確認したい実務ポイント

今回の東京労働局の発表を踏まえ、顧問先で確認が考えられる事項を整理します。いずれも個別の事情によって取扱いが異なるため、最終的な判断は実際の賃金体系に即して行う必要があります。

  • 時間給で働くパート・アルバイトの時間額が、改定後の金額を下回っていないか
  • 月給制・日給制の労働者について、時間額に換算した際の水準に問題がないか
  • 賃金の引上げを行う場合に、賃金規程や就業規則の改定、労働条件通知書の記載の見直しが必要にならないか
  • 賃金額の変更が、割増賃金の計算基礎や各種手当の設計に影響しないか
  • 東京労働局が周知を要請している助成金等の支援策のうち、自社が活用できるものがあるか

助成金等の支援策については、今回の公表で確認できるのは「周知を要請した」という事実までであり、対象となる助成金の種類や支給要件、申請期限は示されていません。顧問先に案内する際は、各助成金の最新の公募要領や案内を必ず確認したうえで説明する必要があります。

次に確認すべきこと

まず、東京都内に事業場を持つ顧問先について、2026年10月1日からの時間額1,280円を基準に、賃金台帳と雇用契約の内容を突き合わせる作業が出発点になります。そのうえで、賃金引上げに伴って賃金規程の改定が必要となる顧問先をリストアップし、改定時期と周知方法を整理しておくと、問い合わせ対応がスムーズになります。

また、東京労働局が団体を通じた周知を行っていることから、顧問先が団体経由で受け取る案内と、社労士からの説明が食い違わないよう、発表内容の一次情報を手元に置いておくことが望まれます。助成金等の支援策の具体的内容を含め、詳細は出典をご確認ください。