厚生労働省は、2026年9月30日付の新着情報で「労働基準関係法令違反に係る公表事案」のページを掲載しました。あわせて、9月29日付で「労働災害発生状況」のページも新着情報に掲載されています。いずれも労働基準法・労働安全衛生法に関する監督行政の状況を把握するうえで、社労士や人事労務担当者が定期的に確認しておきたい情報です。
労働基準関係法令違反に係る公表事案とは
厚生労働省は、労働基準関係法令に違反したとして送検するなどした事案について、「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として取りまとめ、ホームページ上で公表しています。今回、2026年9月30日付で新着情報に掲載されました。
掲載されている個別の企業名・違反条項・事案の内容・公表期間などの具体的な記載事項については、本稿では個別に触れません。詳細は出典をご確認ください。
公表事案は、監督署がどのような違反類型に厳しく対応しているかを知る手がかりになります。顧問先の労務管理の点検にあたって、自社・顧問先に同種のリスクがないかを考える材料として活用することが考えられます。
労働災害発生状況も新着情報に掲載
厚生労働省は、2026年9月29日付で「労働災害発生状況」のページも新着情報として掲載しています。労働災害の発生状況は、労働安全衛生法に基づく安全衛生管理体制の見直しや、職場の危険有害要因への対策を検討する際の基礎資料となるものです。
こちらについても、掲載されている統計の対象期間や件数などの数値は、出典のページでご確認ください。業種別・事故の型別の傾向を確認したうえで、顧問先の業種に即した安全衛生の取組みにつなげる形が実務的です。
社労士・人事労務担当者が次に確認すべきこと
今回の2件はいずれも、特定の制度改正を伴うものではなく、厚生労働省が継続的に公表している情報の更新です。そのうえで、実務では次の点を確認しておくとよいでしょう。
- 公表事案のページで、どのような違反類型が取り上げられているかを確認する
- 自社・顧問先において、労働時間管理や割増賃金の計算が法令どおり運用されているかを点検する
- 36協定の締結・届出の有無と、協定で定めた上限時間の範囲内で運用できているかを確認する
- 就業規則や賃金規程の記載と、実際の運用に食い違いがないかを照合する
- 労働災害発生状況を踏まえ、安全衛生委員会での検討事項や危険箇所の点検項目を見直す
特に労働時間や割増賃金に関する事項は、労働基準監督署の調査で確認されやすい領域です。顧問先への情報提供にあたっては、厚生労働省の公表内容を一次情報として示しながら、各社の実態に即した点検を促す進め方が考えられます。
なお、本稿で扱った2件は公表ページの更新に関する情報であり、施行日が設定された法改正ではありません。個別の事案の内容や統計の具体的な数値は、厚生労働省の該当ページを直接ご確認ください。

