厚生労働省が「製品安全誓約(日本国)」への労働安全衛生法の追加を公表
厚生労働省は2026年9月10日、「製品安全誓約(日本国)の対象に『労働安全衛生法』が加わります」とする情報を新着情報として公表しました。労働安全衛生法は、社労士・人事労務担当者が日常的に扱う安全衛生管理の基本となる法律であり、その適用場面に関わる動きとして押さえておきたい発表です。
本記事執筆時点で確認できるのは、製品安全誓約(日本国)の対象法令に労働安全衛生法が加わるという公表の事実です。追加の具体的な範囲、対象となる製品や事業者、開始の時期といった詳細については、厚生労働省の公表資料をご確認ください。推測に基づく解釈を顧問先に案内することは避け、一次情報の記載に沿って確認することが重要です。
社労士・労務管理の観点でどう受け止めるか
この発表は、労働基準法に基づく労働時間管理や割増賃金、就業規則の整備といった、いわゆる日常的な労務管理の手続を直接変更するものとしては公表されていません。社会保険関係の届出(算定基礎届、月額変更届など)や雇用保険・労災保険の事務手続についても、今回の公表からは変更点は示されていません。
一方で、労働安全衛生法が対象法令として位置づけられるという点は、事業場で使用する物品・機器の安全に関する規律が、従来とは異なる枠組みの中でも参照されうることを意味します。顧問先に対しては、現時点では「厚生労働省がこうした公表を行った」という事実の共有にとどめ、詳細が示された段階で改めて対応を検討する、という段取りが現実的です。
顧問先に伝える際の留意点
安全衛生に関する情報は、現場の購買・設備担当と人事労務担当で所管が分かれていることが少なくありません。社会保険労務士として情報提供を行う際は、次の点に留意するとよいでしょう。
- 公表内容は「対象に労働安全衛生法が加わる」という事実であり、具体的な義務の内容や時期は本公表からは確認できないこと
- 労働安全衛生法に基づく既存の安全衛生管理体制(安全衛生委員会の運営、健康診断、危険有害業務の管理など)について、今回の公表を理由とする変更は示されていないこと
- 誤った先取り解釈で社内規程や購買基準を変更しないよう、まず一次情報の確認を優先すること
顧問先からの問い合わせがあった場合には、厚生労働省の該当ページを案内したうえで、続報が出た段階で改めて情報提供する旨を伝えるのが無難です。
実務担当者が次に確認すべきこと
今回の発表を受けて、人事労務の実務では以下の順で確認を進めることをおすすめします。
- 一次情報の精読:厚生労働省の公表資料本体で、対象範囲・開始時期・関係事業者の区分を確認する
- 社内の所管確認:製品の調達・販売・出品に関わる部門と、労働安全衛生法を所管する安全衛生担当の連携体制を確認する
- 顧問先の業態整理:オンライン上での物品の取扱いがある顧問先について、関係の有無を整理しておく
- 続報のフォロー:厚生労働省から詳細が示された際に、速やかに情報提供できるよう定期的に新着情報を確認する
労働安全衛生法に関する動きは、就業規則や賃金規程の改定のように締切が明確な実務とは異なり、情報の収集と整理が中心になります。現段階では「公表があった事実」を正確に共有し、詳細は出典をご確認いただくという対応が適切です。

