厚生労働省は令和8年9月16日、「10月は年次有給休暇取得促進期間です」として、年次有給休暇の取得促進に関する情報を公表しました。年次有給休暇は労働基準法に基づく制度であり、10月は国として取得促進の呼びかけが集中的に行われる時期にあたります。社労士・人事労務担当者にとっては、顧問先や自社の年休取得状況をあらためて点検する好機といえます。

厚労省が「10月は年次有給休暇取得促進期間」として周知

今回の公表は、10月を年次有給休暇取得促進期間と位置づけて周知を行うものです。具体的な取組内容や広報資料の詳細については、一次情報である厚生労働省の公表ページに掲載されています。個別の実施事項や資料の構成は出典をご確認ください。

本記事の時点で確認できるのは「10月が年次有給休暇取得促進期間である」という周知であり、法令改正や新たな義務の創設を伴うものとして案内されているわけではありません。顧問先への説明時は、制度変更ではなく取得促進の呼びかけである点を明確に伝えると誤解を避けられます。

顧問先で点検したい年次有給休暇の管理実務

取得促進期間は、労務管理の実務点検を進めるきっかけとして活用できます。周知を受けて社内で確認しておきたい観点としては、次のようなものが考えられます。

  • 年次有給休暇の付与日数・残日数の管理台帳が最新の状態に更新されているか
  • 就業規則や賃金規程の年次有給休暇に関する規定が、現在の運用と一致しているか
  • 繁忙期・閑散期を踏まえた取得の呼びかけや、部署ごとの取得状況の偏りの把握
  • 労働時間管理の記録と休暇取得の記録が整合しているか

なお、これらは実務上の一般的な確認項目であり、今回の公表が個別の対応を義務づけるものではありません。具体的な取組内容は厚生労働省の公表資料に沿って判断してください。

協会けんぽ:任意継続被保険者の10月分保険料の納付期限は10月13日

あわせて、全国健康保険協会(協会けんぽ)は令和8年9月28日、健康保険の任意継続被保険者の10月分の保険料の納付期限が10月13日であることを案内しました。任意継続被保険者は退職者本人が保険料を納付する仕組みであるため、期限管理は本人任せになりがちです。

退職者から任意継続の手続きについて相談を受けている顧問先では、納付期限の周知漏れが資格喪失につながるおそれがあります。納付方法や期限に関する詳細な取扱いは、協会けんぽの公表内容をご確認ください。

実務担当者が次に確認すべきこと

  • 厚生労働省の公表ページで、年次有給休暇取得促進期間の広報資料・リーフレットの内容を確認する
  • 顧問先に対し、10月が取得促進期間であることと、年休管理台帳・就業規則の点検を案内する
  • 退職者の任意継続被保険者がいる場合、10月分保険料の納付期限(10月13日)を周知する
  • 社内向けの通知文や朝礼資料に、年次有給休暇の取得促進メッセージを盛り込むか検討する

いずれの発表も新たな法令上の義務を課すものとして示されているわけではありませんが、年度後半に向けて年次有給休暇の取得状況を確認し、労務管理の実態と規程のずれを是正するタイミングとして活用できる内容です。