厚生労働省は2026年9月25日、関係派遣先派遣割合報告書の未提出を理由として、労働者派遣事業の許可を取り消したことを公表しました。労働者派遣法に基づく行政処分に関する発表であり、派遣元事業主を顧問先に持つ社労士・人事労務担当者にとって、報告書の提出状況を点検するきっかけとなる情報です。

労働者派遣法に基づく許可取消の公表内容

厚生労働省が公表したのは「労働者派遣事業の許可を取り消しました(関係派遣先派遣割合報告書未提出)」と題する発表です。表題のとおり、処分の理由として関係派遣先派遣割合報告書が提出されていなかったことが示されています。

処分を受けた事業主名、処分年月日、取消しに至った経緯などの個別の内容については、本記事では取り上げていません。詳細は出典をご確認ください。報告書の様式・提出期限・提出先といった手続の具体的な取扱いについても、厚生労働省の公表資料および所轄の労働局で確認することが確実です。

同時期に公表された労働者派遣事業への行政処分

厚生労働省は同じ2026年9月25日に、「労働者派遣事業及び有料の職業紹介事業の許可を取り消しました」とする発表も行っています。また、これに先立つ2026年9月15日には、「派遣元事業主に対する労働者派遣事業改善命令について」を公表しています。

短い期間に、許可取消と改善命令という複数の行政処分の公表が続いている点は、派遣元事業主の労務管理を支援する立場として押さえておきたいところです。いずれも個別の処分内容は各公表資料に記載されていますので、顧問先の業態に関係する場合は原文で確認してください。

派遣元の顧問先で確認したい実務ポイント

今回の公表を踏まえ、派遣元事業主である顧問先については、以下のような点を社内で棚卸ししておくと、行政への提出漏れの防止につながります。

  • 労働者派遣法に基づき労働局へ提出することとされている各種報告書について、提出の担当者と期限が社内で明確になっているか
  • 関係派遣先派遣割合報告書を含め、直近の提出実績と控えの保管状況を確認できるか
  • 担当者の異動・退職時に、報告書の作成・提出業務が引き継がれる運用になっているか
  • 電子申請(e-Gov)を利用している場合、申請の完了状況を記録として残しているか
  • 就業規則や社内規程とは別に、許可の維持に必要な事務手続をまとめた一覧を整備しているか

許可の維持に関わる手続は、日常の労働時間管理や賃金計算とは担当部署が分かれていることも多く、提出漏れが生じやすい領域です。年度の節目や許可の有効期間を意識したスケジュール管理を、顧問先とともに点検しておくとよいでしょう。個別の事案に関する判断や、報告書の提出要件の詳細については、厚生労働省の公表資料と所轄労働局への確認を前提としてください。