厚生労働省は2026年8月31日、新着情報として「労働基準関係法令違反に係る公表事案」を公表しました。労働基準関係法令の違反として公表対象となった事案をまとめたもので、社労士や人事労務の担当者にとって、顧問先や自社の労務管理を点検する際の参考情報となります。

厚生労働省が公表した「労働基準関係法令違反に係る公表事案」の概要

今回、厚生労働省の新着情報に掲載されたのは「労働基準関係法令違反に係る公表事案」です。発表元は厚生労働省、発表日は2026年8月31日です。

掲載されている個々の事案の件数、企業名、違反の具体的内容、公表の対象期間といった詳細については、本記事の一次情報に概要以上の記載がありません。実際に掲載されている事案の内容は、詳細は出典をご確認ください。推測に基づく解釈は避け、原典の記載内容そのものを確認したうえで顧問先への情報提供を行うことが望まれます。

社会保険労務士・顧問先が押さえておきたい労務管理の視点

公表事案そのものの内容は一次情報で確認する必要がありますが、この種の情報が更新されたタイミングは、日常の労務管理を見直す機会として活用できます。以下は、労働基準法や労働安全衛生法をはじめとする労働基準関係法令に関して、企業が平時から整備・点検している代表的な項目です。

  • 労働時間管理の方法(始業・終業時刻の把握、記録の保存状況)
  • 時間外・休日労働に関する協定(36協定)の締結・届出状況と、協定した上限の範囲内での運用
  • 時間外労働・休日労働・深夜労働に対する割増賃金の計算方法と支払い状況
  • 就業規則および賃金規程の内容が実際の運用と一致しているか
  • 労働条件通知書の交付内容が、実際の労働条件と齟齬なく記載されているか
  • 年次有給休暇の付与・取得状況の管理
  • 労働安全衛生法に関する安全衛生管理体制や健康診断の実施状況

これらは、いずれも一次情報が特定の企業に対して指摘した内容ではなく、一般的な点検項目として整理したものです。個別の事案がどの法令のどの規定に関するものであったかは、公表資料そのものでご確認ください。

実務担当者が次に確認すべきこと

社会保険労務士および人事労務の担当者が、今回の公表を受けて次に確認しておきたい事項を整理します。

  • 厚生労働省が2026年8月31日付で公表した「労働基準関係法令違反に係る公表事案」の掲載内容を、原典で直接確認する
  • 顧問先に情報提供する場合は、公表資料に記載されている範囲の事実のみを伝え、掲載されていない事項を補って説明しない
  • 公表資料の内容を踏まえ、顧問先ごとに労働時間管理・36協定・割増賃金・就業規則などの基本的な整備状況を棚卸しする
  • 公表事案の一覧は随時更新される性質の情報であるため、最新の掲載状況を定期的に確認する

労務管理の体制整備は、公表を受けてから着手するのではなく、平時からの継続的な点検が基本となります。今回の厚生労働省の公表は、その点検サイクルを回すきっかけの一つとして位置づけられます。なお、記載内容の詳細および最新の更新状況については、必ず厚生労働省の公表資料をご確認ください。