外国人雇用に関する発表が、2026年9月に厚生労働省と出入国在留管理庁から相次ぎました。外国人材を受け入れる顧問先を持つ社労士・人事労務担当者にとって、監督指導の実施状況と、制度の運用方針をめぐる議論の動きは、いずれも労務管理の前提となる情報です。ここでは3件の発表を整理します。

技能実習生・特定技能外国人を使用する事業場への監督指導状況を厚労省が公表

厚生労働省は2026年9月15日、「外国人技能実習生又は特定技能外国人を使用する事業場に対して行った令和7年の監督指導、送検等の状況」を公表しました。令和7年に実施した監督指導および送検等の状況をまとめたものです。

監督指導件数や違反の内訳、送検事案の具体的な内容などについては、公表資料に沿って確認する必要があります。本記事では数値を推測で補うことはしませんので、件数・違反項目等の詳細は出典をご確認ください

外国人労働者を使用する事業場であっても、労働基準法や労働安全衛生法をはじめとする労働基準関係法令の適用を受ける点に変わりはありません。顧問先で外国人材を受け入れている場合は、公表資料で指摘されている傾向を踏まえ、自社の労務管理の状況を点検する材料として活用できます。

特定技能制度・育成就労制度の運用方針 入管庁が第14回有識者会議を開催

出入国在留管理庁は2026年9月9日、「第14回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」を開催したことを公表しました。特定技能制度と育成就労制度の基本方針、および分野別運用方針について検討を行う会議体です。

会議で示された資料や議論の内容は、公表ページに掲載されています。制度の枠組みや分野ごとの取扱いは、今後の受入れ計画や採用方針に影響し得るため、外国人材の受入れを検討している顧問先には、議論が継続中である旨を含めて情報提供しておくとよいでしょう。個別の方針の内容については、出典をご確認ください。

労働政策審議会 人材開発分科会 監理団体審査部会の情報を厚労省が公表

厚生労働省は2026年9月17日、労働政策審議会(人材開発分科会 監理団体審査部会)に関する情報を公表しました。監理団体の審査に関する事項を扱う部会で、開催回次ごとの資料等が掲載されています。

受入れ機関側の実務に直接関わる事項が含まれる可能性があるため、監理団体と関わりのある顧問先を抱える場合は、掲載内容を随時確認しておくことが考えられます。

実務担当者が次に確認すべきこと

今回の3件の発表を踏まえ、外国人材を受け入れている顧問先について、以下の点を順に確認することが実務上の出発点になります。

  • 厚労省が公表した令和7年の監督指導・送検等の状況の資料を確認し、どのような点が問題として取り上げられているかを把握する
  • 外国人労働者に対する労働条件通知書の交付状況と、記載内容が実態と一致しているかを確認する
  • 労働時間管理の方法、時間外労働に対する割増賃金の計算、年次有給休暇の付与状況を点検する
  • 就業規則および賃金規程が、外国人労働者を含む全労働者に適用される内容として整備・周知されているかを確認する
  • 安全衛生教育など、労働安全衛生法に基づく事項の実施状況を確認する
  • 入管庁の有識者会議および厚労省の監理団体審査部会の資料に目を通し、制度見直しの議論の方向性を継続的に追う

いずれも公表資料に基づく確認が前提となります。数値や具体的な取扱いについては、各発表元の資料を直接ご参照ください。